
第39回 私の「可能性」
気持ちが固まる
2020年になり、ついにサスケ工房に入ってから8年目を迎えた。
体調はすっかり安定し、あれだけ毎年苦しんでいたことが嘘のようだった。
仕事のほうもFチームのメンバーとしてかなりの作業量をこなす日々だったが、毎週木曜の通所時にチームメンバーとのミーティングなども行いながら、納期までには毎回対応できていた。
作業に少し余裕があったときなどは、チームメンバー以外のサスケに新しく入った人への質問対応なども行うように心がけていた。
それらのやりとりなかで、同じ車いす利用者のTAさんとは特に気が合った。
TAさんは私よりも4つほど年上の男性で、元はトラックの運転手をされていたのだが、仕事中の転落事故により下半身不随になったとのことだった。
境遇は異なるが、障がいの症状としては私と限りなく近いということもあり、お互いに親近感があった。
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